位置データの分析

■マップマッチングの概要

○マップマッチングとは?
マップマッチングとは,位置データから道路ネットワーク上の移動した経路(道路)を特定することを指します.
主に車の位置データをマップマッチングすることにより,道路の所要時間や走行速度といったパフォーマンス指標を算定します.

○なぜマップマッチングが必要か?
カーナビを利用したことがある人は疑問に思うかもしれません.

「カーナビのGPSだと走行した道路上に位置データがあるじゃないか」  と.

確かにカーナビでは車の位置を正確に地図上に表示していますが,実はカーナビもマップマッチングをしているのです.
しかも,GPSの位置情報だけではなく,ジャイロ(方位磁石)や走行距離のデータをもとに,門外不出と言われる各カーナビメーカーのマップマッチング技術を駆使することで,あれだけの精度を誇っているのです.
(だから,GPS衛星の電波を受信できないトンネルでも正確な位置を表示できているのです)

通常,(民間で使用できる)GPSで単独測位した場合は,上空に遮蔽物がない場合でも10m〜100mの位置特定誤差が生じます.
都心部などの高層ビルがある場所では,マルチパスの影響により,さらに精度は悪くなります.
※)M6システムを使用した位置特定の誤差に関しては,こちらのページをご覧下さい.

このように,位置データに誤差があるため,マップマッチングにより経路を特定する必要があります.

○マップマッチングに必要なもの
マップマッチングしたい「位置データ」の他に,「道路ネットワークデータ」が必要になります.

位置データの情報には「緯度」「経度」「日時」の3つの項目が必ず必要です.
これらの情報がそろっていれば,どのような調査機器で取得した位置データもマップマッチングすることができます.

道路ネットワークデータには「道路(リンク)」と「その座標データ」が必要になります.
ベクター形式のデジタル道路地図には通常それらのデータが含まれていますが,ラスター形式(絵)の地図にはマッチングできませんのでご注意下さい.
【対応可能な道路ネットワークデータ】
 ・日本デジタル道路地図(DRMデータ)
  ⇒(財)日本デジタル道路地図協会
 ・数値地図2500(空間データ基盤)
  ⇒国土地理院


■マップマッチングの手順

【Step0】 基盤となる道路ネットワークの選択
マップマッチングを行うための道路ネットワークデータ(デジタル道路地図)を選択します.
【Step1】 位置データのプロット
道路ネットワーク上に位置データをプロットします.
【Step2】 サブネットの抽出
走行経路特定のための対象リンクをサブネットとして抽出します.
≪特許第3276945号≫
【Step3】 走行経路の特定
抽出したサブネットからダブルリンクや一方通行などを考慮し,走行経路を特定します.
≪特許第3276945号≫
【Step4】 各種パフォーマンス指標の算定
リンク単位の所要時間や走行速度等のパフォーマンス指標を算定します.



■マップマッチングの処理例